現代のサッカーでは、昔のフィジカル(身体機能)優先のトレーニングだけでなく、試合中の状況判断やインテリジェンスの面での能力を求められています。
それに伴い、様々な練習方法を取り入れるサッカークラブがあります。
今回はそんな中で判断力をあげる為に良いと言われている練習方法を皆様に紹介したいと思います。
そもそも判断力って何?どうやって鍛えるの
判断力を上げる要素は実に多くあります。
例えば目の前で起こっている現象に対して視覚でとらえて反応できる反応力、試合全体をふかんでとらえて全体をとらえる空間認識能力など一般的に言われているものは多々あります。
そんな中であえて一つ上げるなら何か考えたときに思いつくのは何にせよ、練習中、試合中に考える習慣をつけることと余裕を持つことです。
これらの課題を解決するための練習はこれといったものはありません。
ただプレーに余裕を持つという意味では、なんでもない練習の中で「課題を与える」ことが重要だということです。
難しいように聞こえますが相手とボールを落とさないようによく遊びの中で行っているサッカーテニス。
一時期しりとりや山の手線ゲームをしながらこれを行う企画がテレビではやりましたが、こういったことからプレーの判断をする余裕につながっていきます。
単純にしりとりをしながらゲームを長く続けられるようになるということは、ボールの扱いながらついでにしりとりを考える「判断の余裕」を産み出している証拠です。
こういった練習を専門的にはデュアルタスク(2重課題)といい、脳機能を上げるトレーニングとしてお年寄りの認知症予防から世界のサッカーのトレーニングなどあらゆる形で実践されているものです。
結局物を言うのは技術?
とはいえ、上記の練習は視覚的な反応のトレーニング、考える習慣を付けるためのトレーニングです。
私は最も判断力を養う為の根幹となるのはテクニックだと考えています。
少年サッカーで上記のような練習を取り入れるのは、新鮮な練習方法を取り入れることで選手のモチベーションを上げるためという要素も大きく、子供達には最も重要なのは技術と伝えています。
技術が上がり、相手を見る余裕やボール以外に集中できる時間が増えればそれは反射神経を鍛えて得られる時間の何倍もの「判断をする為の時間」となります。
根本の考え方にはこのようなことがあり、やはり判断力のある選手を育てるためには技術の向上が欠かせないものだと考えます。